■VARも乗り越えて
そして迎えた後半、名古屋がいきなり攻勢をかける。米本拓司のフィードをユンカーが永井に落とし、永井から左サイドの森下龍矢に渡って森下がスピードを上げ、ユンカーに向けて入れたアーリークロスを広島の佐々木翔がかろうじてクリアしたのは、後半キックオフからわずか50秒後のことだった。
そしてそのわずか1分半後に名古屋が逆転する。これも起点は米本のフィードだった。受けたマテウス・カストロが左を走る森下にスルーパス。これは広島の越道草太がよく対応して触れたが、森下はあきらめずに足を出してこのボールに触れ、ボールはゴールライン方向に転がる。越道はこのボールがゴールラインを破ると判断、スピードを落としたが、森下はあきらめずに追い、追いついて中央に強いボールを送る。そこに走り込んだユンカーが佐々木の前に体をねじ込むようにして右足にボールを当て、ゴールに送り込んだのだ。
佐々木はユンカーのファウルをアピールしたが、VARチェックを通じてもゴールの判定は変わらなかった。