■翁長の「恩返し弾」で町田が先制
J2リーグで首位を走るFC町田ゼルビアが、6試合ぶりに「勝利の方程式」を発動させた。
J2リーグ第13節の全11試合が、5月3日に開催された。ここまで8勝2分2敗の勝点26で首位の町田は、18位の大宮アルディージャとのアウェイゲームに挑んだ。
黒田剛監督が指揮する町田は、序盤から敵陣で試合を運んでいく。開始5分にはMF下田北斗の左足ミドルが、相手GKを鋭く襲う。
先制点は16分に生まれた。
左SB翁長聖が左サイドから持ち出し、ゴール前へソフトタッチのクロスを入れる。これは相手CBにクリアされるが、セカンドボールに右SB奥山政幸がスライディングで反応する。奥山の足元からやや離れたボールにMF平河悠が反応し、すかさずサポートした奥山がペナルティエリア内右から縦パスを通す。
ここへ走り込んでいたのは翁長だ。クロスを入れたあとも足を止めなかった左SBが、ペナルティエリア内右から左足を振り抜く。相手GKが届かない右隅へ、狙いすましたコントロールショットを流し込んだ。
古巣対決で自身シーズン2点目を決めた翁長は、得点場面を冷静に振り返った。
「平河へのクロスは跳ね返されてしまったんですが、奥山さんがあそこでしっかり取り返してくれたので、自分はもう一回中へ入っていこうと。落ち着いて流し込むだけでした。パッと見たときにファーサイドが見えたので、外から巻けばいいかなと」
今シーズンここまであげてきた8つの白星は、すべて先制点を勝利へつなげたものだ。得点後は何度かゴールに迫られたものの、町田は1対0でハーフタイムを迎える。このまま先行逃げ切りの勝ちパターンへ、持ち込むことができるのか。