■連敗から無敗へ

 今季、浦和はJ1リーグで9試合、そしてルヴァンカップで4試合、ACL決勝までに計13試合を戦ってきた。ルヴァンカップは大幅な「ターンオーバー」での戦いだが、リーグ戦ではほぼチームを固定し、チームの戦術面でのディシプリンの確立に努めてきた。

 シーズン開幕から2節は、FC東京横浜F・マリノスにともに0-2で連敗。スコルジャ監督がチームを掌握しきっていないように見えた。しかし横浜FM戦の後半にFWブライアン・リンセンに代えて興梠を投入、ワントップに置いた興梠が好プレーを見せると、以後先発のワントップは興梠に固定された。そして第3節から4連勝。その後も、名古屋グランパスに0-0、コンサドーレ札幌に4-1、川崎フロンターレに1-1と、7試合無敗が続いている。

 さらに、4試合中3試合は「ターンオーバー」で戦ってきたルヴァンカップでも、4戦4分け。勝ててはいないが、負けてもいない。すなわち、2月は2戦2敗で先行きが大きく懸念された浦和だったが、3月と4月は、このACL決勝初戦を含めると12戦して5勝7分けと、2か月間まったく負けていないのである。

(2)へ続く
  1. 1
  2. 2
  3. 3