2021年の川崎フロンターレと現・サッカー日本代表の相似する状況【旗手怜央よ、1982年伝説のブラジル代表「黄金の5人」の一角「ジュニオル」にならないか?】(2)の画像
旗手は川崎でサイドバック起用に応えた 写真/中地拓也

 森保ジャパンが再スタートを切っている。次回ワールドカップに向けて、あらゆる角度からチームのレベルアップを目指している日本代表で、サッカージャーナリスト・大住良之は、ある選手に注目している。選外の続く旗手怜央に、1982年ワールドカップでの伝説的「黄金の4人」ではなく「黄金の5人」と呼ばれるべきだったブラジル代表選手を目指すべきだと説く。

■川崎・鬼木監督の発明

 旗手の左サイドバックは、2021年に川崎の鬼木達監督によって試みられている。左サイドバックが本職の登里享平(といっても、彼も攻撃的なポジションからのコンバートだったが)がシーズン開幕に間に合わず、2月20日に行われた「スーパーカップ(対ガンバ大阪)」でJリーグ2シーズン目の旗手を左サイドバックで起用したのだ。

 旗手はもちろん攻撃で見事に貢献し、シーズンにはいっても登里が復帰するまで左サイドバックとして出場を続けた。そしてこのポジションでプレーしながらベガルタ仙台戦と浦和レッズ戦でゴールも記録している。

 そしてこの夏に行われた東京オリンピックのメンバーに選出され、準備段階の試合では左サイドバックも務め、「本大会」ではMFとしての出場が主となったが、準々決勝のニュージーランド戦で左サイドバックとして先発、後半の半ばから左MFとなった。

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