■仙台はシステム変更が奏功せず
J2リーグの序盤戦で苦しんでいるのは、ゼ・リカルド監督の解任が間近と見られている19位に沈む清水エスパルスだけではない。元日本代表コーチの横内昭展監督が指揮するジュビロ磐田が、2勝2分3敗の13位にとどまっている。昨シーズン6位でJ1昇格候補にあげられるモンテディオ山形は、連勝スタートから5連敗を喫して18位に沈んでいる。
ベガルタ仙台も勝利が遠い。
今節はV・ファーレン長崎とのホームゲームに挑んだ。両チームともにここまで2勝2分2敗で、6得点6失点も共通する。違うのはチーム状況で、仙台は前節のホームゲームを落とし、ユアテックスタジアム仙台で連敗中である。一方の長崎は、4試合負けなしの連勝中だ。上り調子と言っていい。
仙台の伊藤彰監督は、システムを変更してきた。主戦術の3-4-2-1ではなく、4-4-2でスタートした。同時にスタメンにも手を加え、若狭大志が左CBで、福森直也が左SBで、秋山陽介が左MFで初先発した。ダブルボランチの一角を担うMFエヴェルトンも、3試合ぶりのスタメン入りである。
仙台は前節の金沢戦で、23分までに3点を喫した。3節から4試合連続で失点を喫してもいる。試合の入りかたはもちろん、前半の戦いぶりにも神経を割いただろう。
ところが、仙台にとっては誤算が積み重なっていく。35分、MF郷家友太が負傷交代するのだ。それでも前半は0対0で折り返すが、後半の入りで痛打を浴びる。50分、長崎FWフアンマ・デルガドに完璧にコントロールされたファインゴールを突き刺され、リードされてしまうのだ。