■クラブW杯の限界
私は、世界の過密日程を考えれば、FCWCはことし12月までの「7チーム、ノックアウト制」の形が限界ではないかと考えている。FIFA傘下の6つの地域連盟のチャンピオン各1クラブに開催国のクラブを入れた形で、開催国代表とオセアニア代表が対戦する「プレーオフ」に続いて、その勝者とアジア、アフリカ、北中米カリブ海の代表が出場する準々決勝、その勝者2クラブが欧州と南米に挑戦する準決勝、そして3位決定戦、決勝戦という形である。もちろん、公平な形とは言えないが、欧州と南米の実力を考えれば、納得がいかないことでもない。
ちなみに、この形で行われた過去18大会を見ると、欧州のクラブはすべて準決勝を勝ち抜いて決勝戦に進出し、うち15大会で優勝を飾っている。残りの3大会の優勝は南米で、この「2強」以外の優勝は出ていない。しかし南米代表は過去6回準決勝で敗れており、アジアが3回、アフリカが2回、そして北中米カリブ海の代表が1回、決勝に進出している。ことし1月の「2022年度」の大会では、サウジアラビアのアルヒラルが準決勝で南米代表のフラメンゴ(ブラジル)に3-2で勝利を収めている(決勝戦では欧州代表のレアル・マドリード=スペインに1-4で完敗)。