●仙台には昨シーズンからの変化が

 アウェイに乗り込んだ仙台は、先発11人のうち6人が新加入選手だった。GK林彰洋、3バック右サイドの小出悠太、同中央の菅田真啓、1ボランチのエヴェルトン、左アウトサイドの相良竜之介、2トップの一角のホ・ヨンジュンである。

 これだけ選手が入れ替わったなかでのシーズン開幕戦となれば、手堅い試合運びになってもおかしくない。だからではないが、得点機を数多く作ることはできなかった。前半に2シャドーの一角の中島元彦が、後半にホ・ヨンジュンとエヴェルトンのシュートが相手GKを脅かしたものの、スコアを動かすことはできなかった。

 昨シーズンの仙台は、リーグ2位の67得点をあげたものの、失点もリーグワースト5位の「59」を数えた。失点を減らすのは、J1昇格の大前提と言っていい。

 そう考えると、無失点で勝点1を持ち帰ったのは前向きにとらえていい。昨シーズンは0対0のドローゲームが、わずか4試合しかなかった。

 勝てないまでも負けない試合を作ることは、今シーズンの仙台にとってポイントのひとつにあげられる。J1昇格候補の町田と引き分けた一戦は、次節以降につながるだろう。

 その他のカードでは、清水エスパルス水戸ホーリーホックとホームで引分けた。モンテディオ山形はアウェイでヴァンフォーレ甲府に2対1で競り勝ち、大分トリニータも敵地で徳島ヴォルティスを退けている。

 勝敗のついた試合は、すべて1点差だった。開幕節の結果は、「戦国J2」を予感させている――。

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