■リアリスティックからの転換
ここ数年でJリーグ全体のレベルは間違いなく上がっている。
川崎フロンターレと横浜F・マリノスが6年間タイトルを独占しているが、この神奈川県の2つのチームが非常に攻撃的なチームを作ったのが一つのきっかけだった。そして、両チームを追う立場にある中堅どころのチームがそれぞれのやり方で工夫を重ねてきたのだ。
そして、全体のレベルアップの波はJ2リーグにも波及してきた。
遠い昔、まだ降格がなかった時代にはファンタジックなサッカーをするチームもあったのだが、J3リーグが作られ、J2から降格する危険が生じると、J2の各チームは勝点獲得に拘泥したリアリスティックな試合をするチームが増えていった。
そんな時期もあったのだが、最近のJ2リーグは(少なくとも上位チームは)ボールをしっかりと動かしてビルドアップする攻撃的なサッカーを志向するようになってきている(もちろん、それがうまくいかない時も多いのだが)。J2リーグでも、上位チーム同士の戦いは見ていて十分に面白い試合を展開するようになった。