■カウンターからの連続得点
そんな横浜FCの攻撃に対して、タフな試合が得意な金沢はマンツーマン・マークで対抗した。
この日の横浜FCはトップにマルセロ・ヒアン。右に小川、左に長谷川という形だった。一方の金沢は4-4-2で、左センターバックの孫大河が小川をマークし、右の庄司朋乃也がマルセロ・ヒアンをそれぞれマーク。さらに、守備の場面ではボランチの力安祥伍が下がって長谷川をマーク。距離を詰めてかなりタイトなマークを仕掛けてきた。
実際、このマンマークはかなり効果的で、横浜FCはチャンスは作れても前線の3人はシュートが撃てず、ゴールを脅かしたのは2列目3列目からの飛び出しやミドルシュートによるものだった。
さらに強烈なマークを嫌ったのか、長谷川がポジションを下げてプレーする時間が長くなってしまった。
3点をリードされた後の66分に反撃の狼煙を上げる横浜FCの1点目は長谷川がドリブルでゴールライン近くまで持ち込んでのクロスを交代出場のクレベールが決めたものだった。やはり、長谷川はもっとゴールの近くでプレーすることで相手に脅威を与えられる選手のはずだ。
いずれにしても、金沢のマンマークを使った守備が功を奏し、さらにトップの杉浦恭平に縦パスを当てるカウンターから31分、34分と連続得点も生まれた。横浜FCの攻撃がうまく機能しなかったことで、中盤での守備も雑になったために金沢のMFが正確なボールを供給できるようになってしまった。このあたりも、金沢の守備がはまったことの影響だった。