■先制許すも、ショルツがPK成功でドロー決着
0-0のまま後半に入ると、浦和にボール保持の時間帯が訪れる。このとき前半と違ったのは、岩尾憲がCB間に落ちる動きをしていたこと。前線の選手に速くボールをつける形は不変だったが、空中ではなく地上を走るパスを織り交ぜていった。後半12分にリンセンが迎えた決定機も、縦に速い攻撃から生まれている。
そんな展開の中、チームは先に失点を許す。後半25分、自陣ペナルティエリア右で持ったルーカス・フェルナンデスにシュートを打たせてしまうと、ボールは綺麗なカーブを描いてファーサイドへ。一瞬の隙を突かれてリードを奪われた。
それでも後半40分、カットインした大久保智明のシュートが福森晃斗のハンドを誘発してPK獲得。名手ショルツが枠の左上に蹴り込み、スコアをイーブンに戻した。
ただそれ以降は両チームともに得点は生まれず試合終了。鳥栖と同様、ハイプレスとボール保持を兼備する札幌に対して、浦和は、4-4-2による速攻ベースの戦術の継続を選択した。この流れの中で次節に戦う相手は横浜F・マリノス。高い位置からの守備と整備されたボール保持を落とし込まれている首位クラブに対してどのような戦い方を見せるのか。少しづつ変化を見せているリカルド・ロドリゲス監督のサッカーに注目したい。