■良い守備からリズムをつかんでいった
11分、冨安が縦パスを入れ、鎌田がワンタッチで落とすと、ダブルボランチの一角を担う守田英正がボールを引き取る。ここまでのパス交換で4人を、守田のドリブルでさらに2人を置き去り、ボールは左サイドの久保へわたった。久保はカットインから右足のシュートへ持ち込んだ。
12分にも冨安の縦パスを守田が受け、すぐに久保へ展開する。ハーフスペースに立つ背番号11は左サイドへフリックすると、左SBの中山雄太がワンタッチでクロスを供給した。
直後の13分には決定機が生まれる。前田が相手ペナルティエリア内でCBにプレスをかけ、久保がパスカットする。すぐに反応した鎌田へパスをつなぎ、決定的なシュートへ結びつけた。
その後も前線からのプレスで好機を作り出す。17分、敵陣ハーフライン付近で中山と守田でボールホルダーを挟み込み、守田が前田へ縦パスを入れる。前田がワンタッチで鎌田へ落とすと、鎌田もワンタッチでゴール前へさばく。伊東の足元に入りかけたボールはシュートにつながらなかったものの、得点を予感させるものだった。
冨安、遠藤、守田らが縦パスで攻撃のスイッチを入れ、鎌田、前田、久保、伊東が距離感良く連動しながら相手ゴールへ迫る攻撃は、一人ひとりの特徴が生かされたものだ。アメリカがボールロストを連発したとの見方もできるが、良い守備からリズムをつかんでいくことができていた。