清水の状態が上向いていることを感じさせられた2つ目は、62分の場面について。
ボールを持った山原怜音が大南拓磨の前に出ると、戸嶋をかわしペナルティエリア内へ。さらに古賀太陽を縦に振り切りシュートを放ったが、柏のゴールキーパー佐々木雅士に防がれた。
山原は当然悔しがったが、その表情には笑みも同居していた。それは決して1-0とリードしている状況だから、ではないだろう。後半は柏に苦しめられ続けており、2点目の重要性は時間が経つにつれてどんどん高まっていた。
シュートまでは思い通りのプレーができた、という充実が笑みに含まれているのは間違いないが、それだけではない。
「ガンバ戦は守備の時間が多くて攻撃参加できていなかったので、守備をしっかりやったうえで攻撃で仕事をしたいと思っていた。今日は積極的に行こうと決めていた」(試合後、山原)という、前節の反省からの成長部分、というものを出せたプレーだったからでもある。
しかし、それで全てでもない。