■セットプレーが武器として成長している左サイドバック

 焦点を当てる選手は左サイドバックの山原怜音。

 取り上げる1つ目は、セットプレーが武器として成長しているということだ。

 セットプレーのキッカーでもある彼は、この試合までのリーグ戦で6アシスト。しかし、浦和戦ではショートコーナーの受け手となってクロスを上げたアシストがあるものの、純粋なキッカーとしてのアシストはここまでなかった。

 この日、ニアのチアゴ・サンタナに合わせるコーナーキックでセットプレーのキッカーとしてようやくアシストがついた山原は試合後「セットプレーは長い時間練習している」と語った。そう、セットプレーはゼ・リカルド監督が力を入れている部分だ。

62分、ドリブルでシュートまで持ち込んだ山原怜音 清水エスパルスvs柏レイソル(20220820)撮影/原壮史

 指揮官は試合後「セットプレーはハードに準備してきた。それが形になって良かった。あのゴール以外でも、ゴールが決まってもおかしくないようなチャンスも作れたし、成長していると思う」とコメントしている。

 乾貴士松岡大起が山原と共にキッカーの位置に並んだり(小さくずらしたボールを山原がシュート)、ピカチュウのショートコーナーを山原がダイレクトで速いボールを入れたり(※浦和戦のアシストは一旦止めてから高いボールを蹴った)、とバリエーションが増え、それがゴールを脅かすレベルに達していた。

  山原をはじめ質の高いボールを供給できるキッカーが豊富であり、サンタナ以外にも立田悠悟鈴木義宜、片山瑛一らセットプレーでのターゲットも豊富な清水。「セットプレーによって決まるゲームも多いので、非常に重要なポイント」と語るゼ・リカルド監督のもと、終盤戦で更に強力な武器になっていくだろう。

PHOTO GALLERY 清水エスパルスvs柏レイソル(20220820)
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