■カタールW杯行きをつかめるのは誰だ

 E-1での躍動により、横浜FMの選手たちのカタール・ワールドカップ(W杯)への招集に期待がふくらむ。しかし彼らは今大会、マリノスの選手が近くにいたから活躍できた部分が大きい、という点を忘れてはならない。

 となると、相互作用に関わらず個のクオリティで活躍し、韓国戦で鮮やかなアシストを記録した藤田が、現時点では最もメンバー入りの可能性が高いと言える。トランジションの局面やボールキープの場面でも、その実力は十分に示された。

 そしてもう1人、水沼にもチャンスがあるかもしれない。フルメンバーで右WGを務める伊東純也はスピードと縦への突破を得意としているが、水沼の武器は正確無比なクロスだ。W杯本番でも先発で使われるであろう伊東の控えとして、ジョーカー的な役割で途中から攻撃方法と試合の流れを変えられそうだ。

 ただ、彼らのパフォーマンスはあくまでも“E-1の舞台において披露されたもの”ということは忘れてはならない。本大会では数段上のレベルにいる国を相手にしなければならないのだ。

 まずは9月に行われるアメリカ、エクアドルとの親善試合に招集されるかどうか。そして、そこに選出された場合にどのようなプレーを見せられるのか。

 E-1が終わり、ここからはそれぞれの「日常」に戻る。大活躍だった横浜FMの選手たちがJ1で代表の経験を活かして再び躍動することを楽しみにしたい。

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