■2点目を生んだ「右サイド」

 川崎の2点目。69分の同点ゴールは、「右サイドでのパスによる崩し」という川崎にとっては“古典的な”得点パターンだった。

 センターバックの谷口彰悟が右サイドバックの山根にパスを送ったところから始まったこの攻撃。山根からタッチライン沿いでパスを受けたのはもちろん家長。家長は、足元にボールを置いてたっぷりとタメを作る。そして、使ったのが右のインサイドハーフの脇坂泰斗。脇坂とチャナティップのパスがいったんDFに当たるものの、再び脇坂に当たってゴール前に浮いたボールを小林が体を横倒しにしながら、ボレーで決めた。

 最後は小林のシュート技術の高さが光ったゴールだが、そこまでのお膳立ては山根と家長に脇坂が加わった右サイドでのパスのつなぎから生まれた。昨シーズン以来、この3人の関係性によって何度も美しいゴールが生まれてきた。そして、先日の日本代表の試合(ガーナ戦)でも、山根は川崎でのプレーと同じように堂安律久保建英を使って攻め上がって先制ゴールを決めている。

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