【サッカー日本代表「ブラジル戦」】鎌田大地と原口元気は「遠藤航・守田英正・田中碧」“鉄板3センター”の強力オプションに!森保一監督の「守備後にクオリティーの高い攻撃」を体現する攻撃陣とは?(2)【想定フォーメーション図】の画像
鎌田大地   撮影/中地拓也
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■”鉄板”の3センターに変化あり?

 6月6日にブラジル代表との対戦を控えるサッカー日本代表。中盤では原口元気鎌田大地が、パラグアイ戦で好パフォーマンスを披露した。

 ふたりはインサイドハーフで起用され、原口が右、鎌田が左を担当した。遠藤をアンカーに置いて守田英正田中碧がインサイドハーフに入る最終予選の基本布陣に比べると、より攻撃的なキャラクターである。

 原口は浅野拓磨が決めた先制点と、三笘があげた2点目をアシストした。クローザーのような役割を果たしたW杯アジア最終予選とは異なり、局面を打開する力強さとセンスを示した。それでいて、デュエルでは泥臭くプレーする。久しぶりに持ち味を発揮した一戦だった。

 鎌田も生き生きとプレーした。ヨーロッパリーグ王者のフランクフルトの一員として、メンタル的に充実しているのだろう。1対0でリードする42分には、昨年5月末以来となるゴールを決めた。ゴールエリア手前へ侵入しての「珍しい」ヘディングシュートであり、「強いチームはインサイドハーフがあそこへ入っていって点を取っている」というイメージを具現化したものだった。

 システムの軸足を4-3-3へ移してから、遠藤、守田、田中の3枚は取り替えの効かない存在となってきた。臨機応変にポジションを変えることができ、ボールを動かすことに長ける彼らは、「失点をしないためのリスクマネジメントをしながら、引いた相手をいかに攻略するか」という最終予選のメインテーマにふさわしい組合せだった。

 3人の練度をさらに高めてカタールW杯へ臨む、という考えかたは成り立つ。同時に、「ドイツやスペインからいかにして得点を奪うか」という命題を背負った現在は、インサイドハーフにより攻撃的な人材を起用することも選択肢に加わる。

 パラグアイ戦の鎌田と原口のプレーは、まさにW杯仕様のオプションに成り得るものだ。ブラジル戦では遠藤、守田、田中の3人でスタートし、試合の流れに応じて鎌田と原口を投入したい。

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