■アルベル監督の「アルビレックス新潟でのサッカー」を掘り下げた
白井コーチがアヤックスならば、アルベル監督のバックボーンはスペイン・バルセロナ。加えて同監督はニューヨークシティでもアシスタントコーチを務め、最高峰の育成、最新の知見に触れてきた人材を獲得したことになる。監督についても、もちろん獲得の狙いはある。
「アルベル監督に来ていただくうえで、私達が何をしたいのかというものがしっかりないとダメだと考えていました。
現在、フィロソフィーづくりをしている最中ではあるんですが、今シーズンの監督を決めた昨年の時点でも『応援してくれる方々にいちばんわかりやすいエンターテインメントであるべく、サッカーにおける攻守4場面において自分たちが常に主導権を握ることがしっかりとできるサッカーをしていきたい』という方向性は決まっていました。
そういうサッカーができる指導者が内部にいれば一番いいわけですが、現状では難しい。そこで礎を築ける監督に外部から来てほしいと考えました。アルベル監督に私が最初に会って話をしたときに、価値観がすごく合致したんです。
『愛するボールを大事に扱う』『愛しているものを奪われたら取り返しに行く』というメンタリティについても『サッカーはエンターテインメントだ』という捉え方も、アルベル監督はその初対面で言及していました。ただすごく考え方が合うというだけでは決められないので、順位ではなく彼がアルビレックス新潟でやってきたサッカーのデータを掘り下げ、我々の求めるものにすごく近い監督だなと判断し、獲得を決めたわけです」