■5月7日/明治安田生命J1第12節 清水エスパルス 0ー2 川崎フロンターレ(アイスタ)
最高の天気に恵まれた5月7日の日本平。1万3000人以上が駆けつけたIAIスタジアムで、歓喜に包まれたのは青く染まったビジター席だった。4月下旬からACLのグループステージを戦っていた川崎フロンターレは、この清水エスパルス戦がJリーグ再開後の初戦となる。その試合で鮮やかなゴールを決めて、リーグ3連覇へリスタートした。
川崎らしさが凝縮されたゴールだった。前半14分に脇坂泰斗がゴール右からネットに突き刺したゴールは、ニアをぶち抜いた個人技術もすごかったが、それ以前のパス回しも目を見張るものだった。レアンドロ・ダミアンの落とし、家長昭博の強靭なキープ力、そして脇坂の飛び出しとシュート。このチームの強みが存分に詰め込まれた場面だった。
中2日で6連戦の身体的疲労、さらに、日本勢唯一の敗退の精神的ショックがあるかと思われた。試合が始まる前には、清水の選手から川崎の選手にACLの敗退について聞かれた場面もあった。しかし、その不安が杞憂だったことを明らかにしたゴールだった。
32分には、その脇坂が右サイドから左サイドのファーに送ったクロスをマルシーニョがダイビングヘッドで合わせて追加点を奪う。ブラジル人ドリブラーの今季3点目は、勝利を義務付けられたチームの気持ちを楽にする一発だった。