■優勝経験が川崎にもたらしたもの
それでも、首位に立てているのは開幕戦が象徴するような粘り強さのおかげだ。
第3節のガンバ大阪戦(3月6日)では90+5分のレアンドロ・ダミアンの同点ゴールで引き分け(2対2)に持ち込み、第7節のジュビロ磐田戦でも90+4分に知念慶が決めて、それぞれ貴重な勝点1を手繰り寄せた。
こうした勝負への執着心の強さは、やはりこの5年間でリーグ優勝4回と勝ち続けてきたチームならではのものなのだろう。
そして、その粘り強さがACLの初戦という大事な試合でも発揮されたのである。
もう一つの「川崎らしさ」は、後半の圧倒的にボールを保持してパスをつないでチャンスを作り続けた後半の試合運びだった。
「粘り強さ」が、今シーズンの川崎そのものだったとすれば、後半の「川崎らしさ」は昨シーズンまでの強い川崎を思い起こさせるかのようだった。