かつてと様相が変わってきたアジアの勢力図【Jリーグ4チームの「立て直し」に使えるACL】(1)の画像
天皇杯を制した浦和などがACLに出場している 撮影:渡辺航滋(Sony α1使用)

 2022年のACLが開幕した。日本から出場した3チームは、初戦で勝点を獲得したが、この大会出場のために前倒し開催となったJリーグでは、チームづくりに苦しんだ感もある。だが、アジアでの戦いは、チーム立て直しのきっかけになるとサッカージャーナリスト・後藤健生は指摘する。

■例年よりも大きい日韓クラブへの負担

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージが開幕した。

 全部で40チームが参加する今シーズンのACL。グループステージでは東西両地区合わせて10のグループに分かれての戦いとなるが、日本勢が参加する東地区はF組からJ組までの5組に分かれており、浦和レッズの出場するF組とヴィッセル神戸が出場するJ組がタイのブリーラム、横浜F・マリノスが出場するH組がベトナムのホーチミン市、そして川崎フロンターレ出場のI組がマレーシアのジョホールバルでの開催となる(日本のクラブが入らないG組はタイのパトゥムタニ)。

 各グループ首位の5チームに加えて、2位の中の成績上位3チームがラウンド16進出となる。

 昨シーズンに続いてグループステージが集中開催となったため、中2日の6連戦という強行日程。しかも、東アジアの各グループは東南アジアでの開催なので気温30度を超える気象コンディションの中での連戦となる。昨シーズンも集中開催だったが、すでに日本でも気温が上がった6月から7月の開催だった。だが、今シーズンは4月開催となったため、日本や韓国のクラブの選手たちはまだ暑さに馴れていない状況なので負担は昨年に比べても大きそうだ。

 約2週間にわたる大会をなんとか勝ち抜いたとしても、その間の疲労の蓄積が帰国後に再開されるJリーグでの戦いに影響する可能性もある。

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