■FWは3人か、4人か
GK(権田修一、川島永嗣、シュミット・ダニエルか谷晃生)を3人、CB(吉田麻也、冨安健洋、板倉滉、谷口彰悟)、SB(長友佑都、酒井宏樹、中山雄太、山根視来)、そしてアンカー・インサイドハーフ、ウイングを前述の4人とすると、合計で19人だ。残る枠は「4」になる。FWを「3」して違うポジションの枠をひとつ増やすか、それともここで名前のあげた5人プラスアルファの候補から4人を選ぶか。
どちらにしても、大迫勇也は確定だろう。最前線で攻撃の起点になり、守備のスイッチも入れる彼は、やはり取り替えの効かない選手のひとりだ。残りの枠はオーストラリア戦に先発した浅野拓磨、上田、前田大然、古橋亨梧らの争いになる。
浅野、前田、古橋の3人は、4-3-3と4-2-3-1で中央とサイドを担える。4-4-2の2トップでも問題ない。
上田は4-3-3のCFと2トップの一角で力を発揮する。浅野、前田、古橋は170センチ台だが、上田は182センチだ。攻撃はもちろん守備のリスタートにおいて、彼の高さはチームの助けになる。
予選突破からW杯開幕までほぼ1年の猶予があったこれまでと異なり、今回はおよそ8か月後にW杯を迎える。時間よりもシビアなのは強化の機会で、海外組を交えたテストマッチは6月の4試合と9月の2試合だけだ。新しいタレントをテストしてチームに組み入れるよりも、控えメンバーの底上げを含めたチーム力アップに注力するほうが、今回は現実的と言える。日本時間の4月2日未明に抽選が行なわれるグループステージの対戦相手を睨みながら、どういったタイプが効果的なのかも考慮して選考をしていくべきだろう。
コロナ禍での度重なるスケジュール変更で、昨年9月以降は代表活動のすべてが最終予選に充てられた。欧州や南米とのテストマッチは、21年6月のセルビア戦が最後となっている。グループステージの対戦国に似たタイプや、W杯本大会で上位進出が見込まれる国とテストマッチを組み、チーム力強化を促すことができるか。サッカー協会のマッチメイクも重要になってくる。