FIFAワールドカップカタール・アジア最終予選グループB第10節日本代表対ベトナム代表が埼玉スタジアム2002で3月29日19:35キックオフで行われた。試合は1−1のドローに終わった。
久保建英が目指すべきはヴィッセル神戸に所属する元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタだ。
■適正ポジション
本来であれば、久保の適正ポジションはトップ下だろう。後半頭に伊東純也が旗手怜央との交代で投入されると、久保は右ウィングからトップ下にポジションを移した。森保一監督は後半から4−2−3ー1にフォーメーションを変更。結果的にこれが功を奏したと言えるだろう。前半はCKから失点した日本だったが、後半はほぼ日本ペース。ほとんどの時間をベトナムサイドでプレーしていた。
久保のトップ下起用が最大限に活かされたシーンがあった。それが60分のシーン。
右サイドで柴崎岳からのワンタッチパスを受けた久保は反転して前に運ぶと、上田綺世とのワンツーから左足の強烈なシュート。これは相手GKの好セーブに阻まれたが、日本の連係が光った場面だった。ベトナムの5バックは伊東と三笘薫のサイドを警戒するあまり、後半はDFラインが下がり気味になった。そして相手DFラインと中盤の間にできたスペースをうまく久保が突いた形となった。
自らのドリブルで相手を剥がしサイド突破でチャンスを生み出すのは、久保の最大の特徴ではない。中央で流動的に動きスペースを見つけながら、最後は伝家の宝刀であるスルーパスやゴール前まで運んで自らシュート。決定的なプレーをするほうが久保の特徴に合っている。インサイドハーフ(IH)では求められることがだいぶ変わってくるが、守田英正と田中碧にない部分で勝負し、ポジションを奪取したいところだ。