■ヒーロー三笘の評価は?
スタメン起用された3トップは全員B評価となった。南野拓実は前半は特に再三の決定機を外していた。2、3点は奪えたシーンはあっただろう。それでも、決定機を量産できる南野の貢献度は高い。右ウィングの伊東純也は5試合連続ゴールとはならなかった。期待値が高かっただけに、決定的な仕事をすることを求めてしまう。
途中出場の上田綺世、中山雄太、原口元気の3人はB評価。よって、今回出場した全選手はB評価以上になる。上田は短い出場時間でもゴールを脅かすシーンも見られた。チャンスを作ったという意味では評価できる。中山は持ち味の守備はもちろんのこと、攻撃参加もあった。今後の成長に期待だ。原口は終盤の出場で要所で光った。2ゴールの起点になったのは原口だ。山根にパスを供給したのも原口であり、三笘にパスを出したのも原口だった。
そして、この試合で2ゴールを挙げヒーローとなった三笘薫はA+。84分に途中出場を果たすと、5分後の89分には山根のマイナスのパスをダイレクトで合わせて先制ゴール。代表初ゴールが値千金の先制弾。さらにその5分後の94分、左サイドでらしいドリブル突破からゴール。なんと10分で2ゴールを決め、日本をW杯出場へ導いた。まさに勝利の立役者だ。
森保一監督はA評価となった。3戦1勝2敗となった日本だったが、結局は6連勝でW杯出場を決めた。今回のオーストラリア戦の采配は的中したと言えるだろう。
右サイドバックの酒井宏樹の代役として出場した山根が決定的な活躍を果たし、途中出場した原口は2ゴールの起点に。三笘は2ゴールの活躍でヒーローになった。内田篤人氏も解説で話していた通り、監督采配がズバリ的中した形だ。オーストラリア戦でのA評価は間違いないだろう。
宿敵・オーストラリアに勝利を収め、W杯出場を決めた日本は3月29日に最終節のベトナム代表戦を控えている。出場決定後の試合となったが、勝てば首位通過が決まる一戦。また、W杯に向けたメンバー選考はすでに始まっている。選考の最初の試合となるベトナム戦では、誰が活躍するのだろうか。