■半田はJ2屈指の右SB
パリ五輪を目ざすUー21日本代表に選出されている半田陸(モンテディオ山形)はJ2屈指の右SBだ。昨シーズン序盤に定位置をつかむと、37試合に出場した。複数のレーンを使い分けながらビルドアップから崩しにまで関わり、山形の攻撃に厚みを持たせている。
各方面から攻撃力を評価される一方で、ディフェンスでもスキを見せない。攻から守への切り替えは素早く、球際のバトルにも果敢に挑む。
昨シーズンのパフォーマンスに将来性を加味すれば、オフにはJ1クラブへの移籍も予想された。今シーズンも育成組織から育った山形でプレーしているが、J1のクラブにとって気になるタレントなのは間違いない。今回の招集メンバーでは成瀬竣平(名古屋グランパス)や内野貴史(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)とポジションを争うが、出場機会をつかみ取ることで存在感を広くアピールしたい。
左SBの加藤聖(V・ファーレン長崎)は、左利きのクロッサーだ。20年に長崎入りし、21試合に出場した。チームではリスタートのキッカーも任されており、高精度のキックで好機を生み出している。
今シーズンの長崎は、SBの人材として奥井諒が清水エスパルスから、高橋峻希が柏レイソルから加入した。CBを本職とする二見宏志が、左SBで起用されることもある。松田浩監督の選択肢が増えていることで、加藤は5節まで2試合の先発にとどまっている。
ドバイカップを戦うチームでは、左右両サイドでプレーできる内野がライバル候補となってくるのだろう。クラブ事情でUー21日本代表への合流が遅れる予定だが、そのなかでもインパクトを残したい。