■「ロシアン・マネー」消失の穴を埋めるもの
問題は、巨額の資金を必要とするビッグクラブ、メガクラブがどのようにして資金調達をするのかということなのだ。
「ロシアン・マネー」はサッカー界から消えていく。
その穴を埋めるものとして考えられるのは中東のオイルマネーだ(中国からの出資も考えられるが、サッカー業界に多額の資金を提供していた中国の不動産業界は難しい局面にある)。
だが、中東からの資金も「ロシアン・マネー」と同様にけっして「きれいな」資金であるとは言えない。
中東の「オイルマネー」。その資金の源泉は「ロシアン・マネー」と同じく石油や天然ガスといった地下資源である。そして、その巨額な利益を支配するのは各国の王族たちである(サウジアラビアやバーレーンは「国王」。カタールやUAEの場合は「首長=エミール」。オマーンは「スルタン」)。