まだ2試合を終えたばかりだが、首位に立つというのは気分が良いものだろう。2連勝の柏レイソルが、久々のトップに立っている。昨季に続いて今季も苦戦を予想する声が多かったが、鮮やかに意趣返しした格好だ。カップ戦も含めて「今季無敗」を継続する柏の好調の要因を、昨季2位の横浜F・マリノスを撃破した試合を通じて、サッカージャーナリスト・後藤健生が考察する。
■横浜FMのミスを誘発したアグレッシブな姿勢
2人の退場者を出し、GKとDFのミスで2点を献上した横浜F・マリノス。ミッドウィークに川崎フロンターレと戦い、次の水曜日にもヴィッセル神戸戦を控える中での格下との対戦。いわゆる「谷間の日程」である。そのうえ、試合開始から5分で先制。これで、明らかに気が緩んだようで攻守ともにプレー強度が落ちたのである。
先制した後も手を休めずに2点目さえ奪っていれば、楽に勝てた試合だったはずだが、ある意味で「よくある負けパターン」ではある。
しかし、結果的には今後にも悪影響を及ぼしかねない拙い試合運びとなってしまった。少なくとも、3月2日の神戸戦では2人のDFが出場停止となり、さらに前半終了間際に交代したマルコス・ジュニオールの状態も心配だ。
この試合が横浜FMの“自滅”だったのは明らかだった。
ただ、横浜FMがいくつものミスを起こしたのは柏レイソルの前に向かうアグレッシブな姿勢のおかげだった。