【J1開幕分析】古巣・柏と対戦した湘南の瀬川祐輔、スタジアムに響いたまさかの「せっせっせーのせーがわ」【湘南ベルマーレvs柏レイソル】(1)の画像
試合終了と同時に悔しさを滲ませた瀬川祐輔 撮影:原壮史
湘南ベルマーレ対柏レイソル 20220219

【明治安田J1リーグ 第1節 湘南ベルマーレvs柏レイソル 2022年2月19日 15:03キックオフ】

 ビックリして、思わず近くにいたカメラマンと顔を見合わせてしまった。

 湘南の選手紹介では、選手名の前に、それぞれにつけられた漢字のキャッチフレーズをもとにした言葉が加えられる。たとえば、舘幸希ならば漢字は「対人王」で読みは「デュエルキング」、新加入の米本拓司ならば「湘南狩猫」で「ショーニャンハンター」という具合だ。

 このオフシーズンに柏から湘南に移籍してきた瀬川祐輔につけられた漢字は「遊湘請負」だった。しかし、場内に響いたスタジアムDJの声は「せっせっせーのせーがわ」。それは、柏時代に歌われていたチャントに間違いなかった。

試合前、ネルシーニョ監督のもとへ駆け寄った瀬川祐輔 湘南ベルマーレvs柏レイソル(20220219)撮影/原壮史

 他のチームがこれをやったならば、挑発と受け取られて険悪な雰囲気になってもおかしくない。しかし、湘南というクラブが普段からアウェイチームに対しても好意的であることが広く認知されているため、これはしっかりとファンサービスとして機能し、柏ゴール裏の反応は良好。

 2年もの間、新型コロナウイルスの影響で試合中にチャントを歌えていないサポーターにとって、どこかエモーショナルな部分も含んだサプライズとなり、敵味方共に楽しみ、所属チームに関係なくその選手のことをより好きになれる、というJリーグらしい良い場面となった。

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