■得点へのイメージを感じさせる守田の鋭いタテパス

 そして、守田の怖さは当然、キープ&ターンだけではない。意思を感じさせる鋭いパスも武器のひとつだ。

 後半36分、ゴールにこそならなかったが交代出場の浅野拓磨が相手ゴールへと迫ったシーン。相手ボールをカットした酒井宏樹が伊東にタテパスを入れる。それを伊東がダイレクトで守田に戻すと、守田はパススピードを一段階上げ、前線の前田大然にクサビを入れる。前田もそれをダイレクトで右ワイドに走り込んだ酒井へパス。そして酒井はスピードを落とすことなくセンタリングを上げ、浅野がそれに飛び込んだのだった。

 伊東→守田→前田→酒井→浅野とすべてワンタッチでつなげたスピードあるパス回しに、サウジアラビアDF陣はあまりに無力だった。

 守田は、テクニック、技術面に秀でているだけではない。デュエルをいとわず、相手ボールを奪取することも得意で、この日も数度、相手を吹き飛ばすシーンもあった。後半39分には、長友と交代し出場したSB中山雄太の左サイドが破られ、鋭いグラウンダーのクロスを入れられたのだが、それを身を挺したスライディングでクリアしてみせたのも守田だった。

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