■町田は「3年計画」の「勝負の年」
J2有力クラブの補強を査定する「J2のミカタ特別編」第4回は、昨シーズン5位のFC町田ゼルビア、同6位のアルビレックス新潟を取り上げる。どちらも主力の流出を最小限に止め、J1昇格争いを射程にし得る戦力を整えた(#1、2のうち1)。
ランコ・ポポヴィッチ監督とともに「3年計画」で強化を進めてきた町田は、いよいよJ1昇格を射程にとらえる。昨季チーム得点王の吉尾海夏は横浜F・マリノスへレンタルバックしたが、20勝12分10敗で5位に食い込んだ戦力をほぼ維持している。唐井直ゼネラルマネージャー(GM)は「3年目の勝負の年。とにかく結果にこだわる」と明言する。
「(現有戦力を引き留め)骨格を固めていよいよ補強に取りかかり、一定のチーム力になっている。現有戦力に刺激を与えられる、いい化学反応を起こせるレベルの選手が揃った」
吉尾に代わるタレントは、簡単には見つけられない。そのなかで候補を探せば、山口一真(松本から期限付き移籍で加入)になるだろう。20年に水戸ホーリーホックで15ゴールを記録したアタッカーは、同年終盤に大けがを負った。松本山雅FCへ移籍した昨シーズンは中盤戦から復帰したが、J3降格圏に沈むチームで無得点に終わった。
2トップの一角でもプレーできるが、編成から判断すると2列目での起用が濃厚だろうか。1月17日に26歳になった山口が再起を果たせば、町田の攻撃陣はさらに厚みが増す。