【2022年J2「補強診断」FC町田ゼルビア編】昨季5位、ポポヴィッチ体制「3年計画」の集大成!評価される即戦力補強、昇格への課題は“チーム得点王”「吉尾海夏が抜けた穴」!!【補強充実度『B』】【J1昇格可能性『A』】【戸塚啓のJ2のミカタ特別編】の画像
ポポヴィッチ監督(町田)   写真:西村尚己/アフロスポーツ

■町田は「3年計画」の「勝負の年」

 J2有力クラブの補強を査定する「J2のミカタ特別編」第4回は、昨シーズン5位のFC町田ゼルビア、同6位のアルビレックス新潟を取り上げる。どちらも主力の流出を最小限に止め、J1昇格争いを射程にし得る戦力を整えた(#1、2のうち1)。

 ランコ・ポポヴィッチ監督とともに「3年計画」で強化を進めてきた町田は、いよいよJ1昇格を射程にとらえる。昨季チーム得点王の吉尾海夏横浜F・マリノスへレンタルバックしたが、20勝12分10敗で5位に食い込んだ戦力をほぼ維持している。唐井直ゼネラルマネージャー(GM)は「3年目の勝負の年。とにかく結果にこだわる」と明言する。

「(現有戦力を引き留め)骨格を固めていよいよ補強に取りかかり、一定のチーム力になっている。現有戦力に刺激を与えられる、いい化学反応を起こせるレベルの選手が揃った」

 吉尾に代わるタレントは、簡単には見つけられない。そのなかで候補を探せば、山口一真(松本から期限付き移籍で加入)になるだろう。20年に水戸ホーリーホックで15ゴールを記録したアタッカーは、同年終盤に大けがを負った。松本山雅FCへ移籍した昨シーズンは中盤戦から復帰したが、J3降格圏に沈むチームで無得点に終わった。

 2トップの一角でもプレーできるが、編成から判断すると2列目での起用が濃厚だろうか。1月17日に26歳になった山口が再起を果たせば、町田の攻撃陣はさらに厚みが増す。

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