J2有力クラブの補強を査定する「J2のミカタ特別編」第3回は、昨シーズン4位のV・ファーレン長崎、J1から降格した大分トリニータを取り上げる。どちらもJ1で実績のあるブラジル人選手を獲得し、J1昇格への意気込みを編成で示している(#1、2のうち1)。
■「戦国J2」を勝ち抜く!長崎は即戦力を補強
昨年5月から長崎の指揮を執る松田浩監督は、「J1昇格が目標になるのは間違いない。ただし、お題目のように唱えているだけでは、何も始まらない」と話す。「とくに今シーズンはJ1から4チームが降格してきて、戦国時代のような戦国J2というリーグが待ち構えている。タフで厳しいリーグになると覚悟している」と続ける。
オフの移籍市場は即戦力を揃えた。毎熊晟矢がセレッソ大阪へ移籍した右SBには、奥井諒(清水エスパルスから加入)と高橋峻希(柏レイソルから加入)が加入した。左SBを主戦場とした亀川諒史も横浜FCへ移籍しているが、奥井、高橋ともに左サイドにも対応できる。左SBにはU―21日本代表の加藤聖もいる。不足はない。
新里亮とフレイレがチームを離れたCBには、櫛引一紀(大宮アルディージャから加入)、村松航太(ギラヴァンツ北九州から加入)が加わった。どちらもJ2で実績のある選手で、こちらも即戦力と見込める。
名倉巧(ベガルタ仙台へ移籍)、ルアン、ウェリントン・ハット(アトレチコ・ゴイアニエンセへ移籍)らが抜けた2列目には、水戸ホーリーホックの主力だった奥田晃也を獲得している。「ドリブルやラストパスからのチャンスメイク」を持ち味とする27歳は、昨シーズン6得点5アシストを記録した。