■山田康太の完全移籍は何よりの「補強」だ

 さらに大きいのは、山田康太の完全移籍だ。セカンドトップのポジションで攻撃に創造性をもたらすテクニシャンが、横浜FMを離れて山形の一員となったのだ。背番号10を背負う22歳の残留は、何よりの“補強”とも言える。

 ヴィニシウス・アラウージョの去就が未定の前線にも、新たな得点源を迎えている。藤本佳希と鈴木国友だ。27歳の藤本は、昨シーズンの愛媛で自身初の2ケタ得点(10点)を記録した。鈴木は186センチの大型FWで、20年は北九州で途中出場を中心に6ゴールをマークした。21年は松本山雅FCの一員となり、J3へ降格したチームで6得点をあげている。

 南秀仁藤田息吹國分伸太郎らが先発を競うボランチには、小西雄大が加わった。20年に徳島ヴォルティスのJ1昇格に貢献し、21年はJ1で28試合に出場したレフティーである。長短のパスを出し入れして攻撃を組み立て、リスタートのキッカーも担当できる。既存の3人とは違う個性を発揮するだろう。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4