■なでしこリーグが屈したWEリーグの「個の力」
後方からロングボールを蹴り込んで清家のスピードを生かそうというのだ。最終ラインからの1本のパスで一挙にゴール前に迫る、いわばパワープレーを仕掛けたのだ。
58分にはGKの池田咲紀子からのフィードを清家が追ってシュートしたが、伊賀のDFも対応してシュートはGKの正面。80分には、やはりGKからのパンとキックを追った清家が前に出ようとしたGKの頭上を狙ったループシュートを放ったが、惜しくも右にはずれた。そして、87分、DFの南が蹴ったロングボールを追った清家がフリーで抜け出して、とうとう最後に清家が狙い通りに決勝ゴールを叩き出した。
いつものプレーとはまったく違ったパワープレーを選択した浦和が、清家のスピードという武器を存分に使って「個の力」で勝負を決めたのだ。
こうして、なでしこリーグのトップツーは、いずれもWEリーグ勢に対して大接戦を挑んだものの、最後は相手の「個の力」に屈してしまった。