さまざまな出来事が起きた2021年の日本サッカー界。Jリーグでは川崎フロンターレが圧倒的強さで2連覇を果たし、日本代表はワールドカップ最終予選で崖っぷちに立たされたもののなんとか勝利を掴むことができた。そんな中で、現場で取材した記者が目撃したピッチ内外の衝撃事件を振り返る。
■5月26日/J1第16節 湘南ベルマーレー川崎フロンターレ(レモンガス)
21年シーズンのJ1も、20年に引き続き川崎フロンターレが圧倒的な強さを見せつけたシーズンとなった。しかし、ACL出場に伴う海外移動と隔離、そして、急な日程変更や他のチーム以上の過密日程で、選手やスタッフの負担はとてつもなく重いシーズンだった。
5月26日に行われたアウェイ湘南戦も、川崎にとって一つの困難となった試合だった。この試合は、2つの記録がかかっただった。一つは、鬼木達監督の指揮官としての100勝がなるかというもの。そしてもう一つが、開幕からの無敗記録だ。2015年に浦和レッズが記録した「19」に並ぶかどうかというものだった。結果はレアンドロ・ダミアンが美し過ぎるオーバーヘッドシュートを決めて川崎がなんとか引き分けに持ち込むという内容で、指揮官の100勝はならなかった。
そんな試合で、“まさかの出来事”があった。それは、試合前のピッチ内ウォーミングアップのときのこと。ピッチのすぐ横にある取材カメラマン席に、“珍しい姿”があったのだ。それは、村井満チェアマン。しかも、しっかりと一眼レフカメラを持って、川崎の練習を見守っていたのだ。