脳裏によみがえる2004年のジーコジャパン「荒れた夜の悪夢」【『国内組日本代表』への期待と懸念】(2)の画像
久々復帰の武藤ら楽しみな選手が多いのだが... 写真:原壮史

 年明けの親善試合に臨む、最新の日本代表メンバーが発表された。新顔も入ったが、どこかに引っかかるものもある。日本代表メンバー発表にのぞく期待と不安を、サッカージャーナリスト・大住良之がひも解く。

■楽しみな武藤、稲垣、脇坂

 楽しみなのは、大迫勇也とともにこの夏に欧州から帰国し、シーズン後半のJリーグで大迫(4得点)を上回る5得点を記録した武藤嘉紀、そしてともに今季のJリーグでベスト11入りしたMF稲垣祥脇坂泰斗だ。

 半年間大迫とのコンビを磨いてきた武藤には、大きなアドバンテージがある。強さ、速さ、決定力というストロングポイントを日本代表で生かすことができれば、残り4試合となったワールドカップ・アジア最終予選の終盤戦で大きな力になることができる。

 稲垣はしっかりと中盤を支えながら強烈なミドルシュートを武器にした得点力が持ち味。今季のJリーグでは8得点を記録している。守田英正サンタクララ)が出場停止の中国戦では、「代役」として十分期待することができる。

 そして脇坂は、今季のJリーグで最も安定して力を発揮したMF。最高クラスの技術と試合の読みの力を生かし、チャンスメーカーとして期待したい。10月以来代表のレギュラーとなったMF田中碧(デュッセルドルフ)とはことし前半までMFでコンビを組んでおり、こちらも守田の「代役」の有力な候補だ。

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