■リカルド監督「自分たちの成功を望んでプレーするだけ」
会見中には、こんな一幕もあった。
今節、川崎が浦和に勝てば、他会場の結果に関係なく、優勝が決まる。しかし、リカルド監督は、報道陣から「この試合で優勝セレモニーを阻止したいというモチベーションはあるのか」と問われると、「そんなことは全くありません」と、即答した。「自分たちが3位になって、(3位争いをしている)ヴィッセル神戸や名古屋グランパスより上に立つこと、自分たちの成功を望んでプレーします。人の不幸は望んでいません」と答え、川崎の優勝を阻止するという意味ではなく、あくまでも自分たちのプレーに集中することを強調した。
リーグ戦も残り5試合となったが、来季のACL出場権を獲得できる“3位争い”も佳境に入った。浦和は現在5位だが、4位の名古屋とは同じ勝ち点58で並んでいる。さらに、3位の神戸ともその差はわずか3。特に、浦和はリーグ最終節まで上位チームとの対戦が続くため、首位の川崎が相手であってもここで勝ち点を積み上げておきたい。
リカルド監督は、「一つの結果がより大きな影響を与える時期に差しかかっていると思う。経験上、この時期の試合は重要性を増す。我々のスケジュールを名古屋や神戸と比較すると、上位との対戦が多いという意味では難しいと見ている。
川崎、横浜、鹿島、名古屋との試合が残っている。さらに(残留争いをしている)清水エスパルスとの試合もある。清水が残留を確定させていなければ、勝ち点を取りにくると思うので、難しい試合になる可能性も十分にある」と警戒し、「終盤の試合で勝利することは非常に難しいことだが、最後まで3位を目指してリーグを戦っていきたいです」と、改めてシーズン終盤に向けての意気込みを語った。
J1第34節は、3日に川崎のホームで行われる。来季のACL出場権獲得に向けて、王者を相手にパーフェクトゲームを見せられるか。