浦和レッズのリカルド・ロドリゲス監督は、11月1日に定例会見を行い、3日に行われるJ1第34節の川崎戦について、エースであるFWキャスパー・ユンカーへの期待とともに、優勝がかかる川崎を相手にした試合に向けて、意気込みを語った。
今年5月から浦和でプレーしているユンカーは、リーグ戦デビュー後から連戦連発で得点を重ね、短期間のうちに浦和のエースに昇りつめた。しかし、8月のリーグ中断期間中には頬骨を骨折して手術を受けるなど、コンディションに不安があり、中断明けからしばらくはベンチスタートが続いていた。
それでも直近の試合では復調の兆しを見せ、前節の柏戦では1ゴール1アシストの活躍。さらに、10月27日に行われた天皇杯準々決勝でも先制ゴールを決めて、チームの準決勝進出に貢献した。
リカルド監督は、ユンカーのコンディションについて、「今は非常に好調で、プレーも非常に良いと思う。ゴールを決めるだけではなく、守備のプレスや周りとのコンビネーションも良くなっていて、日本に来てから『最高バージョンのキャスパー』だと言える。
来日したばかりの時は、ゴールを量産してインパクトを残したが、まだ改善点があった。その後はケガの影響もあり、(リーグ戦が)中断していた時期は、ほぼトレーニングすることができず、再開後もあまりコンディションが良くない状態でプレーしていた。今は高いレベルでプレーできているし、それをシーズンの最後まで見せてほしいと思います」と、太鼓判を押した。
リカルド監督が話すように、ユンカーの持ち味は決定力の高さだけではなく、チームへの献身性も大きい。ユンカー本人も、柏戦後の会見では、「自分がゴールを決めるのはもちろんうれしいが、チームが勝つことが一番大切なので、チームのためにプレーをするという気持ちが強い」と話している。
9月に行われたルヴァンカップの準々決勝で対戦した際にも、第2戦は相手のホームで先制しながらもその後に3点を奪われるという苦しい展開になったが、後半42分にユンカーが追加点を決めると、後半アディッショナルタイムのDF槙野智章のゴールで劇的に同点に追いついた。
この時、アウェーゴールの差で川崎を撃破し準決勝に進んだが、ユンカーの得点は望みをつなぐ価値のあるものだった。今節の王者との一戦には彼の活躍が必要不可欠だ。