【J2最終盤の死闘】3位・甲府「痛恨ドロー」、琉球は来季を見据え「監督交代」、「最下位」名波松本が入った「出口の見えないトンネル」【戸塚啓のJ2のミカタ】(2)の画像
名波浩監督(松本)   写真:アフロ
【その(1)に戻る】

■3位・甲府は「勝点2を失った」痛恨ドロー

 磐田と京都を追いかける3位のヴァンフォーレ甲府は、東京ヴェルディと0対0で引分けた。前半は相手に押し込まれた印象で、ポストに救われるシーンもあった。後半はギアをあげて押し戻し、決定機を作り出した。しかし、5試合ぶりの無得点に終わり、勝点1をつかむにとどまった。

 試合後の伊藤彰監督は「追う立場なので、勝点2を失ったのは率直に痛い」と険しい表情を浮かべた。ホームではリーグ最多の勝点を記録している甲府だが、アウェイでは7勝5分6敗と勝ち切れない試合が多い。伊藤監督は「まだまだチャンスはあるので、修正していきたい。一戦一戦勝点3を積み上げていくのみです」と続けたが、数字のうえでは厳しくなっている。

 ここまで勝点67の甲府は、残り6試合に全勝すると勝点85となる。一方、勝点77の磐田は、残り試合を3勝3敗で乗り切れば勝点86となり、2位以内を確保できる。
勝点75の京都は、3勝2分1敗で勝点86だ。4勝2敗なら勝点87で、甲府を上回ることができる。

 磐田と京都は38節に直接対決がある。J2優勝でJ1昇格を果ためには、どちらも負けられない一戦だ。ただ、2位以内を確保することを考えるなら、引分けで十分と言える。

 磐田と京都の優位は動かない。

  1. 1
  2. 2
  3. 3