■3位と4位の直接対決!生き残ったのは新潟
2強を追う3位以下のグループでは、勝点54で並ぶ3位のアルビレックス新潟と4位のヴァンフォーレ甲府が激突した。J1昇格争いに踏みとどまるのはどちらか。敗者には絶望が待つ、運命のサバイバルマッチだ。
気持ちのこもった戦いが繰り広げられた。いつもどおりの4-2-3-1で戦う新潟は、「3の左」の本間至恩が幅を取りながらドリブルで仕掛け、両サイドバックの藤原奏哉と田上大地が内側のレーンを使って攻めに変化を加える。0対0のまま後半を迎えると、アルベルト・プッチ・オルトネダ監督は60分から3度の交代を行ない、選手と配置を変えながらゴールへアプローチする。
張り詰めた空気の漂うビッグスワンに、歓喜が訪れたのは後半のアディショナルタイムだった。CBの千葉和彦が縦パスを通すと、ボランチの島田譲がゴール前に浮き球のパスを通す。谷口海斗がDFと競り合いながらゴール正面へボールを残すと、途中出場のロメロ・フランクが左足で豪快に蹴り込んだ。
試合後のアルベルト監督は興奮気味だった。
「今日の試合がとても難しくなるのは、当然予想していました。甲府の守備を打開するのはとても難しい。去年、今年とアウェイゲームで終了間際に追いつかれていたので、今日は幸運が我々に味方して、最後に得点をすることができました」
勝点を57とした新潟は、首位の京都を10差、2位の磐田を9差で追いかける。京都とは直接対決が終わっており、磐田とは11月3日にホームゲームを残す。自分たちが勝ち続けなければいけない状況に変わりはないが、琉球や甲府といったライバルが事実上脱落したなかで、J1昇格争いにギリギリで踏みとどまった。