■「伊東のプレーは百も承知みたいな感じ」

後藤「考え方としては、よく分かるよね。初戦だから大事に行きたいのは当然だし、ましてや雨のコンディションだったからね。それで先発メンバーの選考も試合の進め方も、すごく慎重だった。それは分からなくもない。

 もしそれでうまくいけば、それは良い判断だったと言わざるを得ないんだけど。ただ、今回の結果は慎重なままで終わってしまった。そして、さっきも言ったように、昔の名前の選手が元気じゃなくなってしまった、それで勢いがなくなっちゃったね」

大住「伊東は縦へ行こうとしていたけど、それに対して相手は伊東のプレーは百も承知みたいな感じだったよね」

後藤「そうそう。伊東だって、コンディション100%のキレキレ状態ならば抜けただろうけど」

大住「伊東が縦へ出して体を入れようとしても、伊東は身体が小さいから、相手に身体を入れられちゃうと難しい。相手の選手は、とにかく身体を入れておけば大丈夫、みたいなことを指示されて出てきたような印象があるよね」

後藤「伊東はもうちょっと前にスペースがあって、距離があるところじゃないとね。前のほうでボールを貰っていたから、スピードが活かせていなかった気がしたしな」

大住「でも、ペナルティエリアくらいの深さがあればできるはず。まあ、伊東はそれほど悪いという感じはない、ボールだってよく受けていたし。けど、原口はちょっとね。ボールを持ったら、ちょっと前に向くけどすぐに後ろを向いてパス、あるいは内側に入ってきて見通しのないパスをする。

 だから、後半に原口が代えられたのは驚かなかったんだけど。それで出てきた古橋享梧が、また輪をかけて良くなかった。コンディションの問題か、それとも“ひとりでできる”という過信があったのか、それはよく分からないけどさ。全然機能していなかった。
攻めができなかったから、今回は負けたんだよ」

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