■「結局は、点を取って勝たないとダメ」
大住「あとはオランダだね」
後藤「そう。ただ、この組み分けを見るとオランダはF組を1位通過しそうだよね。そういうのが男子以上に、イメージとして見えてくるじゃない?それなら、E組を2位通過すれば行けそうだなって」
大住「E組を3位通過じゃ厳しいね」
後藤「そういう意味でも、イギリスには負けても、カナダとチリには勝って2位にならないと」
―そして、中国かブラジルと対戦すると?
後藤「互角以上のつもりで戦ってね」
大住「ブラジルに勝てる?」
後藤「いまのブラジルとでは分からないけどね。けど、もしそれを日本が勝ち進んで、アメリカが1位通過をしてくれれば、アメリカとはセミファイナルでも当たらないですむ」
―それだと決勝に行きますよ?
後藤「ははは。たしかに」
大住「けど結局は、点を取って勝たないとダメなんだよ。今まで7-0とか、5-0の試合もしていたけど、やっぱりオーストラリアのような相手では、本当のチャンスってできていないわけだから。
だから、難しいよね。
それこそ遠藤純が乗りに乗ってくれて、あの左足でズバズバと決めてくれないとさ。もしも、そういうのがあれば、守備はしっかりしているから、チャンスはあるだろうね。誰でもいいから、ラッキーガールのような存在は必要」
後藤「宝田のフォワード起用でも良いし」
大住「北村菜々美でもいいし、杉田妃和でもいいし。一番若い、17歳の木下桃香が覚醒したっていいんだよ?」
後藤「セレッソ大阪堺レディースから、ベレーザに行った選手ね。セレッソはすごいんだ、技術もあるし、戦術理解度も全然違う」
大住「まあ……とにかく、なでしこジャパンは攻撃が課題だね」
後藤「そうね。メキシコ戦を見たときは、守備がこのあり様ならコテンパンにやられちゃうんじゃないかと思ったけど、次のオーストラリア戦で、守備はどうにか安定したんでホッとしたよね」
―攻撃はパス回しているだけのような印象でしたが。
大住「ミスをするんだよ、ミスをしてはいけないところで。今までのなでしこではあり得ないような所でミスをするの」
後藤「2011年のドイツ・ワールドカップの時は、すごいフォワードがいたわけではないけど、中盤でミスをしない素晴らしいパスが回っていたから、優勝ができたわけ。それが今ではなくなっちゃったからね」
大住「そうそう。長谷川唯も、2年前くらいはひとりでできていたんだよね。けど今では、相手に読まれて、身体に入れられたらお手上げ。すごく悪いサイクルに入っている」
―長谷川の変わりようは不思議ですね?
大住「雑になったよね。6月から何も変わっていない、なんで使っているんだろう。僕たちにここまで言われているんだから、どうにか奮起して、すごいプレーを見せてほしいな。能力はすごいんだから」
後藤「そうそう。今まではできていたんだから、そこに戻ればいいんだよ」
大住「もっとみんなとプレーするという意識になったら、変わるんじゃないかな。ちょっと、自分で切り開かないと、という意識が強い気がするね」