■後半は1失点という現実

 恐らく、センターバックの3番手は、この試合にボランチで先発した板倉滉だ。そして、過密日程を戦う中で、吉田と冨安を常に先発で送り出せるわけではない。だとすれば、板倉が仮にセンターバックで出られたとして、その相方を誰にするのかは、喫緊の課題だ。

 また、右サイドバックの酒井宏樹の存在も大きいので、仮に酒井を試合から外す場合、それをどのタイミングで持ってくるかは重要なポイントになるだろう。

 個人の力量の部分もあるが、酒井、吉田、冨安はA代表でもずっと組んでやっているメンバーだ。連携面でも意思の疎通がとれいることは言うまでもない。後半の4バックは、個人の力量が下がるうえに、連携面でも不足している。さらに、MFペドリの投入など、スペインの攻撃を加速させた要素も考慮しなければならない。前半は無失点ながら、後半は1失点。この結果は、しっかりと受け止める必要があるだろう。

 ワントップとして一躍評価を上げている林大地だが、林もこの代表では歴が浅い。アシストはしたものの、得点には至らず、本人としても忸怩たる思いがあるはずだ。林についても、もっと早い段階でこのチームになじませておけば、さらに活躍できそうな雰囲気がある。そういう意味で、五輪の大会を通じてどこかのタイミングで来る控え選手のタイミングは、慎重を期さなければならないだろう。

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