■5月30日/J1第17節 川崎フロンターレ2ー1鹿島アントラーズ(等々力)
相馬アントラーズが悔しい敗戦を喫した。リーグを独走する川崎フロンターレに対し、19分に先制を許したものの61分に同点に追いつく。敵地で粘ったものの、試合終了間際に勝ち越し弾を許してしまったのだ。相馬体制で2つめのリーグ戦の黒星だが、鹿島にとってはポジティブな要素を含んだ90分だった。最強チームを相手に、等々力で互角の勝負を演じたのだ。
相馬アントラーズにとって、勝ち負け以上にプライドを懸けた一戦だった。監督が交代してからの8戦で6勝1分1敗。それまでの8戦での2勝2分4敗とはまったく違った成績で、常勝軍団の復活を印象づけていた。川崎フロンターレは、首位を独走するチーム。鹿島が本来いるべきリーグトップを譲ってしまっている相手と、どのようなゲームを展開するか、注目を集めていた。
川崎は“最強の矛”と呼ばれるだけあって、鹿島戦の前の時点で19試合47得点。1試合平均にすると、その得点数は「2.47」。すさまじい攻撃力だが、相馬直樹監督が率いるようになってからのリーグ戦8試合での鹿島のその数字は「2.125」。相馬監督はこの試合に挑む気持ちを「チャレンジャー」と表現したが、むしろ自信があったはずだ。