■槙野「新加入や若い選手たちがチームをより良くしようと動いている」
この日、キャプテンを務めた槙野は、試合後の会見でチームの成長について問われると、「新加入選手や若い選手が、苦しい時間帯にチームとしてできていないところを自ら口にして、主張できるようになったことは進歩だと思う。若い選手がチームをより良くしようと動いてくれている。鈴木選手も18歳であの落ち着きはすごい。僕も、新加入選手や若い選手たち、たとえば明本選手や小泉選手の良さを引き出すようなプレーを心がけています」と話し、選手同士の信頼関係をにじませた。
GKの西川周作は、この日の試合後も再びスタジアムに姿を見せた。
試合の終盤から再び雨が降り始めていたが、西川はコーチとともにピッチの端から端をダッシュし、それを何度も繰り返す。直近のGK鈴木彩艶の活躍によって、GKのポジション争いも開幕当初から一気に序列が変化している。
30分ほど調整を行った西川は、スタジアムに残っていたサポーターから拍手で見送られ、手を振って声援に応えながらピッチを後にした。
槙野は、「各ポジションで競争が生まれているのはそれぞれの選手たちにとっても良い刺激になっているし、それがチームの総合力につながっていると思う。リカルド監督はメンバーを固定するよりも、入れ替えながら試合を行う。今後、特に夏場の連戦の時など、チームがより上位にいくためには、出場した選手や若い選手がしっかりと結果を出すことが必要」と話していた。
また、この日の試合では、埼スタのバックスタンドに、赤・白・黒で彩られた「浦和」という文字のコレオグラフィが登場。
浦和サポーターの間では、“ビジュアルサポート”と呼ばれている。2位の名古屋を撃破しようという雰囲気がスタジアムの至る所に溢れていた。ビジュアルサポートの撤収作業は、試合後からおよそ1時間にわたって行われた。
監督、選手、スタッフ、サポーター。それぞれの立場でチームがひとつになるためにできることを模索し続けている。次回、名古屋と対決するのは、最終節でのアウェー戦になる。今シーズンを締めくくるその日まで、浦和はどこまで“チーム力”を底上げできるか。
■試合結果
浦和レッズ 0-0 名古屋グランパス