■サッカーで身長と体重の公開は必要か
さて、今回のテーマは、サッカー選手のプロフィールに「身長・体重」のデータは必要だろうかということである。私自身、選手を紹介するとき、記事のなかによく身長と体重のデータを入れる。それによって読者が選手のイメージを結びやすくなるのではないかと思うからだ。そして試合を見ながら、「あの選手は何センチあるんだろう」とメンバー表を出して確認したり、「平均身長185センチを超す相手DFラインに競り勝って、ヘディングでゴールを決めた」などと書くこともある。
しかし最近、さまざまな競技で選手の身長と体重を非公開にしているという記事を朝日新聞で読んだ。身長や体重が競技の本質と関係があるかないかを検討し、関係がないと判断されたものは非公開にしているというのだ。身長・体重を公表することで「ネットでの誹謗(ひぼう)中傷や誤った情報拡散」につながるからだという。とくに近年、女子選手にその被害が多いという。
サッカーでは、なでしこジャパンもなでしこリーグも、そして新しくできるWEリーグも、すべて現時点では身長も体重も公開である。
だが、私がオレギ先生に「コパも小さかったよ」と励まされたときに感じたように、「このデータって、必要なの?」と思っている選手が少なからずいるに違いない。私自身、よく「長身DF」とか「小柄なFW」とか書いてしまうが、よく考えると、サッカー選手としての技量や個性は、背が低いとか高いとかで表すことは適当ではないような気がする。