■5月16日/Jリーグ第14節 ガンバ大阪―浦和レッズ(パナスタ)
J1第14節が行われ、G大阪と浦和レッズの試合は、浦和が前半だけで3得点を挙げるゴールラッシュで圧倒した。指揮官交代で立て直しを図るG大阪を相手に、3-0の完封勝利を飾った。
浦和は4-2-3-1のフォーメーションで臨み、前節の仙台戦からスタメンを2人変更して臨んだ。ボランチのMF柴戸海は前節の仙台戦では負傷の影響で出場を回避されたが、2試合ぶりの先発。
MF田中達也は右SHの位置に入り、第2節・鳥栖戦以来の先発起用となった。4月下旬にチームに加入したばかりのデンマーク人ストライカー、FWキャスパー・ユンカーがワントップを務め、注目されたGKのポジション争いは、前節に続いて18歳のGK鈴木彩艶が起用された。
ポゼッションを重視する浦和だが、この試合では序盤から相手にボールを握られる展開になった。前半7分、浦和がピンチを迎える。FW宇佐美貴史がペナルティエリアの手前からシュートを狙うが、GKの鈴木が好反応を見せて、ゴールを割らせない。
すると、前半16分、田中が右サイドからクロスを送ると、ユンカーが頭で合わせて、ネットを揺らした。相手DFを外し、下がりながらの技ありヘディングシュート。ユンカーの公式戦3戦連続ゴールで、浦和が先制に成功する。
また、前半20分には、左サイドのDF明本考浩のクロスから、ゴール前に走り込んだ田中が右足で押し込み、追加点が生まれた。浦和が少ないチャンスを決め切り、前半の早い段階で2-0とリードを広げた。
その後もG大阪がボールを保持するが、組織的に守る浦和に対し、G大阪はなかなかシュートまで持ち込めない。逆に浦和は前半40分に、カウンターを仕掛ける。田中が右サイドをドリブルで突破し、ペナルティエリア内に侵入すると、田中のクロスにユンカーが合わせて、この日2点目となるゴールを奪った。浦和にとってボールを保持してゲームを支配するという自分たちのスタイルを貫けなかったものの、攻撃に転じた際には決定機を確実に仕留め、前半だけで3得点を記録した。
3-0で折り返した後半も相手にボールを支配される。浦和にとっての見せ場はほとんどなかったが、マイボールになった時にはうまくボールを回しながら時間を使い、安定して試合を運んだ。守備面でも選手同士の距離間が良く、危険なシーンはほとんどなかった。自分たちの思うような形が作れなくても落ち着いて守備に徹することで、好循環でゲームが進む。チームとしてのスタイルも確立されてきた印象で、完成度も高くなってきた。
結局、後半は両者に得点は生まれず、3-0の完封勝利で浦和が勝利をおさめた。クリーンシートは2試合連続。リーグ戦2連勝で、今シーズン2度目の連勝を飾った。開幕から序盤は苦しんだものの、ここへきて勝ち点も23まで伸ばし、順位を8位まで上げた。