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3月25日に行われたサッカー日本代表の韓国戦、26日のU24の対アルゼンチン戦。フル代表は韓国に3対0で快勝し、五輪代表はアルゼンチンに0対1で敗れた。この2試合で明らかになった「森保ジャパン」の実力と現在地はーー。サッカージャーナリスト・大住良之と後藤健生が、熱い議論を戦わせる!
■「日本サッカー史上最高の守備陣だよね、前線の守備も含めて」
大住「たとえば国内組ばっかりで南野が1人いるとか。吉田麻也もいなければ、冨安健洋もいない。それで相手がソン・フンミンをはじめ、フルに揃っていたら、日本の選手はビビるかもしれないよね。相手をリスペクトすぎるっていう状態になっちゃって。ソン・フンミンが1人いるだけで雰囲気が違ったかもしれないね」
後藤「そうそう。韓国の選手の心の持ちようというか」
大住「ソン・フンミンが最後なんとかしてくれるってなったら、みんな必死に動くだろうし」
後藤「ソン・フンミンがいたら、っていうのは韓国人なら誰しもが思っただろうし。どうせならソン・フンミンがいる韓国に3対0で勝ちたい」
大住「だから、同じ3対0で勝ったけど、札幌でやった時とは全然違うよね。あの時は本当に日本が良くて勝ったけど」
(※2011年8月10日、札幌ドームでの日本対韓国の親善試合。ザッケローニ監督のもと、香川真司が2ゴール、本田圭佑が1ゴールの3対0で日本が勝利)
後藤「さっき言ったような守備の面は、25日の韓国戦のほうが、札幌の時よりもはるかに進化しているよ」
大住「もちろん、もちろん」
後藤「日本サッカー史上最高の守備陣だよね、前線の守備も含めて」
大住「そうだね」
後藤「むやみやたらに追いかけるんじゃないけど、行く時はきちっと追いかけてコースを限定する。そしてしっかり相手を潰す、それで最終ラインが余裕をもって勝負ができる。本当に素晴らしかった」
大住「最後に6人を替えたんだけど、6人を替えた状態でも、それができたんだよね」
後藤「親善試合って最後に大勢変えると、ゲームよりも練習みたいになっちゃうのにね」