予測不能のJ2第4節!(2)相模原「AT劇的初勝利」を演出した2人の元日本代表【戸塚啓のJ2のミカタ】の画像
稲本潤一(相模原)    写真:西村尚己/アフロスポーツ
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■相模原がJ2初得点と初勝利を記録

 シーズン序盤の戦いが混戦模様となっているのは、J3からの昇格2チームの戦いにも関係している。ブラウブリッツ秋田は2勝1分1敗の勝点7で5位に食い込んでおり、SC相模原も1勝2分1敗の勝点5で12位につけている。

 相模原は今節の大宮アルディージャ戦で、J2初得点と初勝利をマークした。

 21日16時03分キックオフの一戦は、激しい雨と風に見舞われた。相模原は風下に立った前半に先制点を奪われ、後半も何度か際どいシーンを許すが、GK三浦基瑛の好守などで1点差のまま終盤を迎える。

 勝利を引き寄せたのは藤本淳吾だ。84分に4人目の交代選手として送り込まれた36歳は、88分に右CKを絶妙な位置へ配球し、平松崇の同点弾へ結びつけた。

 圧巻は90プラス3分の逆転ゴールである。右サイドのスローインをブラジル人FWユーリが収めると、“背番号4”藤本が反応する。清水エスパルスを起点にJ1の4クラブとJ2の京都でプレーしてきたレフティーは、右サイドからペナルティエリアへ侵入すると、ボディフェイクで目前の相手を揺さぶる。ゴールへパスをするような正確無比の一撃が、左ポストを叩いてネットに吸い込まれていった。

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