■韓国撃破は日本の強さを誇示するメッセージになる
このタイミングで韓国と対戦することについて、反町康治技術委員長は「2次予選を突破していないが、最終予選への第一歩としてとらえている」と位置づけた。
延期となったミャンマー戦に代わるマッチメイクについて、国外でのテストマッチは30日にワールドカップ・アジア予選2次予選のモンゴル戦を控えるために現実的でない。欧州や南米からチームを招くのも、コロナ禍では難しい。「現場(森保監督)からとにかく強い相手とのリクエストを受けている」技術委員会からすれば、韓国はベストに近い選択肢と言えるのではないだろうか。
どちらのチームにとっても、高いモチベーションで挑める相手だからだ。お互いがどのようなメンバー編成だとしても、負けられない試合との位置づけは変わらない。テストマッチにはプレーの強度が限定的になる、時間の経過とともに落ちるといった傾向があるが、日韓戦は最後まで真剣度が落ちない。欧州や南米のチームよりも、韓国は高い熱量で向かってくる。
選手にとっては、国際舞台で通用するか否かの、非常に分かりやすいテストになる。韓国相手に自分の力を発揮できなければ、世界で戦うことなど望めないからだ。
では、森保監督には何が求められるのか。
モンゴルとのW杯予選へ向けた助走の位置づけではなく、勝利を追求するべきだ。ここで韓国に勝っておくことは、文字どおり「最終予選への第一歩」になる。韓国以外のアジアのライバルへ、日本の強さを誇示するメッセージにもなるからだ。