■2-1の残り10分からギュンドアン投入
そして、ここからが“グアルディオラの真骨頂”だった。スコアは2-1で、残り時間は10分となったにもかかわらず、なんと攻撃的MFのイルカイ・ギュンドアンを投入。並のチーム、並の監督であれば、このまま逃げ切るために残り3枚のカードを全て使い、守備的な選手を次々に入れておかしくはない。しかし、グアルディオラ監督はギュンドアンを投入して、さらにウルヴスを破壊しようとしたのだ。
もちろんギュンドアンはジェズスの勝ち越しゴールが決まる直前に準備を始めており、そもそもは膠着した1-1の状況を打開するための交代策だったことが分かる。しかし、目の前でスコアが2-1となったにもかかわらず、グアルディオラ監督はそのままドイツ代表MFを投入。ペースを落として試合を終わらせようとするのではなく、ハイ・テンポなサッカーを維持した。
すると90分、ボックス内でギュンドアンが起点となってマフレズが3点目を決め、93分にはギュンドアンのミドルシュートをGKが弾いたところにジェズスが詰めて4点目。これでシティは公式戦21連勝。“何か”に取り憑かれたように、グアルディオラ監督は、とにかく目の前の相手をねじ伏せようとしている。
その“何か”とは、1季ぶりのプレミア制覇であり、何よりFCバルセロナ時代以来のCL制覇だろう。