戦国J2いざ開戦!(2)J1昇格へ充実の山形、京都、松本!「台風の目」は町田!!【J2のミカタ特別編】の画像
チョウ・キジェ監督(京都サンガF.C.)    写真:森田直樹/アフロスポーツ
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■松本は昨年後半戦を土台に昇格戦線へ

 個人的に推したいのは昨年7位のモンテディオ山形、8位の京都サンガF.C.それに13位の松本山雅FCである。

 山形は石丸清隆監督が就任2年目で、選手の出入りは激しいものの、昨年14発のヴィニシウス・アラウージョが引き続きプレーする。昨年8月に全治6か月の重傷を負った主力DF栗山直樹が、復帰へのプロセスを踏んでいるのも好材料だ。

 京都サンガはチョウ・キジェ新監督の存在が頼もしい。湘南ベルマーレで3度のJ1昇格を経験した指揮官は、湘南でともに戦った武富孝介松田天馬らを獲得し、既存の戦力と融合させている。このあたりは、昨年の福岡に共通する部分だ。

 昨年の得点王で37歳になったピーター・ウタカは、新型コロナウイルス感染症の影響で合流が遅れた。しかし、チョウ監督のチーム作りは特定の個人を頼りにしないものだ。湘南では若手や中堅はもちろんベテランも鍛え上げ、J1でも存在感を発揮できるチームとした。戦術家でありモチベーターでもある指揮官のもとで、京都がどのような戦いを見せていくのかは興味深い。

 松本山雅FCは、継続性と戦力の上積みを両立させた。

 昨年9月末から采配をふるう柴田峡監督のもとで、残りのシーズンを通してディフェンスを立て直すことはできた。昨年は期限付き移籍だった前貴之常田克人佐藤和弘らを完全移籍で迎え、チームの土台を固めた。

 そのうえで、攻撃陣を充実させた。ツエーゲン金沢で10得点をあげたルカオ(所属元は鹿児島ユナイテッドFC)を筆頭に、北九州から鈴木国友(所属元は湘南)、大宮から戸島章(所属元は横浜FC)を迎え入れた。昨年9得点でJ2通算56ゴールの阪野豊史を含めて、点が取れる陣容を整えたと言える。

 また、水戸でプレーした昨年に15発を叩き出した山口一真も、鹿島アントラーズから完全移籍で獲得している。ケガで戦線離脱中の山口は、シーズン後半戦からの稼働が想定される。

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